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アイドリング!!!武道館ラストライブレポート「愛まみれの笑顔」


止まないアンコールに迎えられて、いつもの元気なアイドリング!!!メンバーがやってきた。彼女たちのラストシングルである『Cheering You!!!』でお祭り騒ぎを再開させる。この楽曲は、みんなで歌うことを想定された楽曲。各々がアリーナを巡るトロッコに乗って、盛り上げる。サビでの大合唱では会場全体で一体感を得られた。こうやって、みんなで同じものを作り上げていく、このライブが目指すものを感じ取ることができた。立て続けに、アイドリング!!!の代表曲『「職業:アイドル。」』へと進む。アイドリング!!!らしいバラエティーを題材にした楽曲。喜怒哀楽の表情がすべて詰め込まれているので、どのメンバーも目が離せない。最後にとんちゃんが「もうすぐアイドル卒業します!!」と叫び、歓喜と悲鳴にも似た声が会場中に響き渡る。

ルーリーが「本当に本当にラストライブの最後の曲です!」と言った時に、心からこう思った。「まだ聴きたい、まだ見ていたい。でも、もうあの曲を歌うのか。」と。ラストナンバー『さよなら・またね・だいすき』。

今回のライブにおいて、『さよなら・またね・だいすき』だけは絶対に聴きたくはなかった。誤解を招く言い方だが、決して嫌いな曲ではない、むしろ素晴らしい曲だ。大きなライブでは必ずと言っていいほどフィナーレを飾る役目を果たす。この楽曲がライブの終わりを知らせるのだ。終わってほしくないからこそ、聴きたくなかった。おそらく、筆者だけでなく、会場にいたアイドリンガーも同様だろう。タイトルコールの時に、声もあがらないほど複雑な空気が漂っていたからだ。笑顔で見送る曲だが、歌いながらも涙を流すメンバーがいた。番組内の涙は、笑いになる。でも、この涙は会場を涙で埋め尽くす寂しさ。不覚にもその姿はとても美しく、そして、視界がぼやけるほど輝いていた。終わるころには、ステージに立つメンバーの頬は完全に濡れていた。

しんみりとした空気の中で、最後の挨拶「ありがとうございました!」と言った瞬間、「まちなさい!!!」という叫び声で、我に返る会場。バカリズムが再登場し「泣きながら帰りたくないですよね!笑いながら帰りたいですよね!」と叫ぶ。そうだ、これで終わってはいけないのだ。アイドリング!!!だからこそ、涙ではなく、みんなで笑って帰りたい、心からそう思わせてくれた。『モテ期のうた~Season2~』で最後の祭りが始まる。ただ歌うのではない、番組ではおなじみの、メンバーには恐ろしい通称「升野地獄」が始まった。升野地獄とは、バカリズムがはしゃぎすぎてメンバーに対してプロレス技をかけたり、鼻フックをかけるといった、メンバーの歌唱を妨害するに近い行為のこと。あさひ☆やひぃちゃん、るぅちゃん、くるみんなど後輩メンバーだけでなく、とんちゃん、ルーリーもバカリズムの犠牲になっていく。テレビの向こうで行われていた升野地獄が目の前に繰り広げられている。結果どうなったか、もみくちゃに終わり、大爆笑だ。今までの歓声以上の笑い声で会場を埋め尽くした。これがアイドリング!!!流のラストライブ、笑いで終わる。全てが報われた気がする。寂しい思いで帰りたくない、すべてを覆す彼女たち(とバカリズム)には裏切られてばっかりだ、こんなに楽しいライブはこの世にはない。最高の宴が笑いで幕を閉じた。

感動よりも涙よりも、笑顔を求めたアイドル。そして、それを愛したアイドリンガー。日本武道館の最後は笑いで終わったのだ。こんなにも愉快で、そして愛おしいライブは初めてであった。

アイドリング!!!は今月末に全員卒業する。だが、みんな忘れてはいないだろうか、この9年間もそして、残りの1か月も現在進行形で成長するグループだ。まだまだ、最後の大団円まで僕たちに飽きさせる暇を与えない。

9年間の感謝はそこまでとっておこう。みんなで一緒に笑うために。

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